ラミレス監督

この時点での個人的な考えを書いておくメモ①

 

 監督就任当初はGM制だったので、編成について権限が無く、1軍の場で与えられた駒をどう使うかという事しかなかった。この条件で監督を引き受けてくれた事と、データ重視の野球というスタイルが、これ以上は無いと言っても良いくらいに合致していた。ネガティブな事を言わないスタイルも若いメンバーのチームには良かったと思う。

 

 個人的にはラミレスの采配は好きだった。

 よく「奇策」と言われたが、新しい理論に基づいた戦法を取り入れていただけで、むしろ奇策と言える采配はあまり無かった。

 強いて挙げれば「代打ウィーランド」くらいだろうか。しかしこれも、対広島戦での打撃成績によるものだ。

 8番投手、2番強打者、申告敬遠、どれもそれなりの統計的数字に基づいている理論だ。バントが少なかったのも、余程打率が良くない限り、得点期待値、得点確率を減らすという統計学に基づいた考えがあったかもしれない。(バントが下手な選手が多いという面もあるだろう)

 

 先発投手は原則「〇球程度、〇回まで」という様な明確な数字を考えてマネジメントしていて、「行ける所まで」みたいな不明確な起用はあまり無かったと思う。また、リリーフピッチャーに回跨ぎをさせたら翌日は起用しないという風に休息も考えに入れてマネジメントしていたと思う。

 投手の選択については投手コーチの意見を参考にしていたのでは。

 

 野手起用についてはある程度打席数を多く見て判断する様にしていた。

 選手には必ず調子の波がある事を理解し、力があると感じる選手には

調子悪い時があっても打席を与え続けていた。

 「結果が出ない選手を使い続ける」という風に見え、批判的だったファンもいるかと思う。

 

 足を使った戦法が少ないという批判もあったがこれは与えられた駒によるところが大きかった。就任当初は足を重視したスタメンを組んだ事もあったが、打撃と両立できない、盗塁・走塁が上手くないという選手が多いなどの問題点があり、早々に諦めたのはないかと思う。

 結果的にチーム全体的に走塁意識が低くなり、対戦相手からはその面では楽が出来ていたのではないかと思う。

 

 話をまとめると、ラミレスの采配は「わかりやすかった」。

 意外性のある戦略はあまり行わなかったので、