ファミコンの音

最近、古い音源を漁ってせっせとmp3にしたりしています。
YM2608とかのFM音源マジでいいわぁ(*´Д`)


で、関連してファミコンの音源も出てくるのですが、これに関してはあまり知らなかった
ので調べた結果を色々メモ。
というかほとんどをMCK Wikiから引用。
※2005/10/08 いろいろ修正



2A03(ファミコン音源)
矩形波2音+三角波1音+(ノイズ+DPCM)の3音(+1+1)

  • 構成
    • pulse * 2 (duty比 12.5%, 25%, 50%, 75%)
      • PSGとの違い : PSGはduty比50%固定だがこの2A03はduty比可変
      • 音量16段階
    • triangle * 1 (4bit)
      • 三角波といっても4bitなので実際は階段状
      • 音量変更不可
    • noise * 1
      • Hi/Lowがランダムで出る。
      • PSGとの違い : 低周波に独特の癖が (項目の方針上感覚的な言葉は控えたいので補完よろ)
      • 周波数(1秒間に何回乱数を進めるか)を16種類に変えられる http://vsync.org/ns/ns05.html 参照
      • 32k bit モードと93bitモード(いわゆる短周期ノイズ)がある*1
      • 音量16段階
    • dpcm * 1
      • 1bitデルタ変調。(デルタ変調についてわかりやすく解説してるページないかな?)
      • DACは7bit。ただしデコード後の解像度は6bit。
      • 周波数は16種類。最高で33.14KHz。

広義ではPSGに入るが代表的なPSGチップであるAY-3-8910と比べると色々異なる点がある。
AY-3-8910は矩形波でもdyty比50%固定だが、こちらは4段階に可変出来る分豊かな音色が
出せる。
だが独特の癖がいくつかある点と同時発音数の制限が厳しい点でいかにもコンピュータ
音楽といった曲になってしまう所が辛い。(だがそこがいい)
調べていて初めて知ったのがDPCMを使えたという事。
ただ使う為の方法が特殊な様でほとんど使われていません。
いくつかのソフトではこれを使って音声合成などに使っていたようです。
(ただし、ノイズ混じりでなんとなくそんな声に聞こえる程度)
基本的には矩形波2音、三角波1音、ノイズ1音という認識で良いと思います。



FDS(ディスクシステム追加音)
波形メモリ1音(位相変調機能付き)

  • 構成
    • メモリ(位相変調機能つき) * 1
      • 波形メモリテーブル 6bit 64サンプル
      • 位相変調用テーブル 3bit 32サンプル (変調自体は6bit 32サンプル)
      • モノフォニックです
      • 音量?段階

よく「FM音源が1音追加されている」と言われたが正確には波形メモリ音源の部類。
ただ位相変調をかけられるのでFM音源の様な使い方が出来るのは確かだと思う。
何より大きいのはこれにより同時発音数が増加した事だと思う。



N106(ナムコ)
波形メモリ1〜8音(ポリ数可変、利用ch数により再生周波数が変化)
搭載ゲーム:女神転生II、マッピーキッズ、えりかとさとるの夢冒険、ローリングサンダーキングオブキングスファミスタ'91、貝獣物語、他

  • 構成
    • 波形メモリ * 1〜8 (ポリ数可変、利用ch数により再生周波数が変化)
      • 波形メモリテーブル 4bit 4〜32サンプル(サンプル可変、バッファは合計128サンプル)
      • 制限:1音色32サンプルのとき、同時利用できる波形テーブルは4種類までに限定
      • 音量16段階

女神転生IIが有名。
当時のあの形のカセットはこれが入ってるのかな?
ナムコが大容量を扱うために開発したメモリ管理チップがN1**系なのですが、これの
N106というチップには音源を拡張する機能も付随されていました。
ナムコでは他にもN163というチップで音楽機能を拡張しているようです。
癖はありそうだが使い方次第でかなりの音作りが出来そう。



MMC5(任天堂)
矩形波2音
搭載ゲーム:ジャストブリード、宇宙警備隊、メタルスレイダーグローリー、ガンサイト、役満天国、大航海時代、ロイヤルブラッド、ランペルール、信長の野望2・3、三国志2、蒼き狼と白き牝鹿

  • 構成
    • pulse * 2 (2A03のpulse部とほぼ同じですがスイープ機能が削除されています)
    • D/A * 1 (詳細不明です、補完よろ)

メタルスレイダーグローリーが最も有名なのかな?
かなりの大容量メモリ管理を可能にするチップでそれに付随して音源拡張機能があります。
標準の2A03と近い性質を持つ矩形波が2音使える。



FME7(サン電子)
矩形波(duty比50%固定=四角波)&ノイズ 3音
搭載ゲーム:ギミック!

  • 構成
    • pulse(duty比50%固定=square)&noise * 3
      • 3chそれぞれが、「square」「noise」「square+noise(音量は半々)」の3モードで利用可

四角波ながら3音追加出来ると言う点が良い。



VRC6(コナミ)
矩形波2音、ノコギリ波1音
搭載ゲーム:悪魔城伝説、他

  • 構成
    • pulse * 2 (duty比 6.25%〜50%の8段階)
      • 2A03のpulseとの違い duty比を1/16〜8/16の8段階の中から指定できる
    • saw * 1
      • いわゆる鋸歯状波

悪魔城伝説が有名。
コナミお得意のSCC。
当時これの搭載を広告等でも前面に出していたので知っている人は多い。
同じ矩形波でも8段階出せるのでかなり強力な武器。
ちなみにVRCシリーズは大容量のメモリを管理する為のチップで、このようなチップは
コナミだけでなく任天堂ナムコサン電子タイトーなども作っています。
後期のファミコンソフトはこのようなチップをほぼ確実に積んでいます。
あと、エスパードリーム2、マダラはVRC6-Bというチップを積んでいて、こちらには
SCCはサポートされていないようです。



VRC7(コナミ)
FM音源6音
搭載ゲーム:ラグランジュポイント、タイニートゥーンアドベンチャーズ

  • 構成
    • 2オペレータFM * 6
      • OPLL互換、FM音源(2オペレータ)
      • FMPACらOPLLとはプリセット音色が一部異なる
      • リズム音源部の有無、9chモードの有無、どちらも不明です、補完よろ

MSX-MusicやSEGAマスターシステムの様なFM音源を使用できる!
しかも2オペFM6音とか他と比べるとすごい仕様。